FOXニュース(2007.8.1)

「抱きしめる聖者」、アメリカを訪れる
 文:ユマ・ペマラジュ

FOXニュース集まった大勢のニューヨーカーたちは、一人の特別な女性とのほんのひと時を望み、何時間も辛抱強く待っている。その女性は、揺るぎない信仰と希望という力強いメッセージを届けるため、故郷インドから何千マイルもの旅をしてきたのだ。

この帰依者たちは、マーター・アムリターナンダマイーは聖なる奇跡である、という信念のもとに結ばれている。彼女が優しく触れると精神的な安らぎがもたらされるということで、彼女は世界中の何百万という人々を惹きつけている。母という意味の「アマチ」または「アンマ」という名前で親しまれているこの女性は、しごく簡単な行為 ―― しかしそれは深い意味を持つ抱擁 ―― でいかなる人にも手を差し伸べる。その歓迎は温かく、笑顔はきらめき、白いサリーは輝いている。そして、まるで彼女の腕に抱かれている者がその場にいるただ一人の人であるかのように、心から人々を抱きしめる。アマチは、人類への無条件の愛という不思議な力を体験した人々には、「抱きしめる聖者」として知られている。

この夏の日、「ダルシャン」(サンスクリット語で聖者を迎えての集会または接見の意味)と呼ばれる抱擁を受けるため、少なくとも6千人が集まったとみられている。アマチが、そして人を引き付けて離さないその抱擁が近づくにつれ、キリスト教徒、ユダヤ教徒、仏教徒、ヒンドゥー教徒など何百もの人々がひざまずく姿は実に見事である。彼女はあらゆる宗教を受け入れ、自らを神の僕と呼ぶ。

アマチが差し伸べる手は、彼女の抱擁を受ける人々に計り知れない影響を与えてきた。人々は癒され、無限の慈悲と母の愛を世界中に広めることに自分の人生を捧げてきた一人の女性に、心を開くようになる。

私は何人もの人に、アマチの抱擁を受けた後の気持ちを表現してもらった。多くの人々が、平和に満たされ、彼らが表現するところの神の愛を感じたと述べた。アマチに会った後、大勢の人々が喜びの涙をぬぐっているのを私は見た。英語を話さないこの謙虚な女性は、話し言葉を超える普遍の教え ―― 愛の必要性とは、皆で分かち合う共通のテーマであり、人間の心が成長するための基礎であること ―― を説いているのである。

アマチの慈悲に限界はない。貧しい漁村に生まれたアマチは幼少時、他の者と違っているからと家族から辛く当たられた。幼いころの彼女は確かに一人異なっていた。生後6ヶ月にはすでに歩き、話をした。そして3歳のころには常に聖なる歌を歌い、神をたたえていた。9歳になった時、彼女は周囲の非常に貧しい人々や老人たちの苦しみに疑問を持つようになった。そしてすぐさま、親切を行うという使命に乗り出した。それは多くの場合、何も食べる物がない人に自分の食べ物を分け与えることだった。彼女はホームレスと共に過ごし、恵まれない人に慰めと勇気を与えることができるよう、自分の持ち物を全て差し出した。
ほどなくして、この女性が、彼女の存在により元気付けられた人々に対し、ただならぬ影響をもたらすといううわさが広まった。21歳のころには、自分は結婚しないと言い、その博愛的な存在を世に現し始めた。

アマチは自分が奇跡の大家などとは公言していない。しかし、私はこの会場で、重病を患っていた人たちがアマチの抱擁を受けた後に奇跡的に治ったのを見たことがある、そういう人を知っているとためらいもせずに話してくれる大勢の人と話をした。
アメリカの多くの人々、インドの何百万という人々が、アマチは癒しの手の力で奇跡を起こすことができると信じている。その信仰の結果、たとえば麻痺があるなどそれぞれの事情を抱えて、自分も治してもらえるという希望を持って、アマチの祝福を受けるため何百マイルも旅をしてきたという人々にも会った。こうした信仰は、人々に力を与えている。

インドでは、彼女は「慈悲の聖者」として知られており、驚くことに、しばしば16時間以上もずっと座り続け、食事や水のために中断や休憩をすることなく人々を抱きしめる。同じような光景が、アマチのアメリカでの抱擁のツアーの間、この国でも繰り広げられていた。

彼女の慈善的取り組みにより、貧しい人々のため何百万ドルもの寄付が集まった。そして彼女は、インドにたくさんの孤児院や診療所、学校、ベッド数800を有する病院を設立した。

ハリケーン・カトリーナが襲ったときアマチは、ニューオーリンズとミシシッピの人々のために百万ドル以上の資金を集めた。彼女の活動は、世界的に認められている。彼女は世界宗教会議の議長を務めており、これまでに数回国連でスピーチを行い、貧困と病気を根絶しようと呼びかけた。

インタビューの時が来たとき、私たちは通訳を介して話をし、アマチは恵まれない人々や悩める魂への深い懸念を表した。
話をしながらも彼女は決して手を休めず、長い列に並んでいる人々を抱きしめ続けた。会話の中で彼女は、貧しい人への慈悲の心は神への務めであると語った。

また自分が与える抱擁は、母と子のつながり ―― 「愛という名のへその緒」 ―― を表しているとも語った。それは断ち切ることのできない、本質的な絆なのだと。

そう言うとアマチは私を抱きしめ、自分の母国語であるインドの言葉で祝福を与えた。彼女の温かい抱擁はとても特別で、喜びをたたえたその目で見つめられたとき、ほかの人たちが感じ、考えたことを私も感じることができた。それは、不信と不安の時代に自らが人々を勇気づける手本となり続けている一人の女性からの単純な、しかし強力なメッセージ。無条件の愛はすべてを可能にするのだ、と。